Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)の仮想通貨(ビットコイン)に関する取り組みについて調べてみた。

 

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目次

こんにちは。

 

本日は、ゴールドマンサックスの仮想通貨(ビットコイン)に対する取り組みについて調べてみました。

2014/3月「ビットコインは通貨ではない」

ゴールドマンサックスは、2014/3月に発表したビットコインに関するレポートの中で、

ビットコインは通貨ではない。その信奉者は頭を冷やして出直すべきだ。

と述べました。この時点では、明らかにビットコインに対して好意的なスタンスでないことがわかります。ただし、「テクノロジーは有望」と述べているように、この時点でもゴールドマン・サックスは、ブロックチェーン技術に対しては、高く評価しているように見受けられます。

2015/3月「ビットコインは金融の未来となりうる」

ゴールドマンサックスのエクイティアナリストは、2015/3/10、報告書「金融の未来 次の10年における決済を再定義する」の中で、

ビットコインと仮想通貨の技術は「メガトレンド」の一部であり、取引の根本メカニズムを変えうる。既存の支払・決済システムはコストが多くかかる上、手続きが複雑なため持続可能ではなく、これからの金融取引は、コスト・利便性の面で大きなメリットを持つ仮想通貨で行われるだろう。また、仮想通貨を通じての支払・決済規模は、計1兆2000億ドル(約1284兆ウォン)まで膨らむだろう。

と述べています。ちなみに、報告書の作成者は、James Schneider氏とSK Prasad Borra氏。かなりビットコインに対して好意的なスタンスに変わりつつあることが見て取れます。

 

2015/5月 Circle Internet Financial社に出資

ゴールドマンサックスは、米ボストンに拠点を置くCircle社の資金調達に参加。

Circle社の創業者 Jeremy Allaire(ジェレミー・アレール)

Circle社の創業者はジェレミー・アレール氏。動画事業で有名なブライトコーブの創業者としても知られています。設立は2013年10月。

Circle 社の代表的な資金調達・業務提携

Circle社のこれまでの代表的な資金調達事例についてまとめておきます。

2013/10月:Accel Partners(アクセルパートナーズ)から資金調達(900万ドル)
2014/3月:著名なベンチャーキャピタルから資金調達(1700万ドル)
2015/4月:Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)・IDG capitalPartners等から資金調達(5000万ドル)

ブルームバーグによれば、今回の資金調達には、

  • Breyer Capital(ブレイヤー・キャピタル)
  • General Catalyst Partners(ジェネラル・カタリスト・パートナーズ)
  • Accel Partners(アクセル・パートナーズ)
  • Oak Investment Partners(オーク・インベストメント・パートナーズ)

等の既存の投資家も参加したとのこと。

2016/4月:Barclays(バークレイズ)と提携

2016年4月6日、イギリスの大手銀行Barclaysと同国の金融行動監視機構(Financial Conduct Authority 略FCA)が、Circle社と業務提携を結んだことが発表されました。ちなみに、Circle社は、英財務省からロンドンにオフィスを構えるよう、ラブコールを受けていました。

2016/6月 IDG Capital Partners等から資金調達(6000万ドル)

6000万ドルの大半は、北京に本拠を置く投資ファンド「IDG Capital Partners(アイディージー・キャピタル・パートナーズ)」が出資。他にも、Breyer Capital(ブレイヤー・キャピタル)も本ラウンドに参加しています。

2015/11月「SETLcoin(SETLコイン)」を採用

2015年11月には、証券決済のための暗号通貨「SETLcoin」を採用。

米国特許商標庁に特許申請

ゴールドマン・サックスは先月「SETLcoin」証券決済システムの特許を申請した。11月19日付けの米国特許商標庁の申請書で証券を表すトークンを個人間で交換できるようにする「証券決済のための暗号通貨」について概説。

SETLcoin(SETLコイン)のメリット

従来型の証券決済の場合、取引の約定から決済までの間に数時間から数日待つ必要があり、その間にトラブルが発生するリスクを抱えていた。ゴールドマン・サックスの報告書によれば、SETLコインを使えば、ピア・ツー・ピアの台帳上で、取引の実行が即座に実行されるとのこと。

(2017年1月3日追記)2015年6月の時点でSETLコインは拒絶査定

残念なことに、SETLコインは2015年6月の時点で否認されています。早期審査制度であるTrack One を使用したため、拒絶も早かったのです。継続審査請求(RCE)が行われていますので、別の権利範囲で権利化される可能性もないわけではないでしょうが、Alice判決の件もありますし、なかなか厳しくなっているのかもしれません。