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こんにちは。
本日は、RTGS(即時グロス決済)システムについてまとめてみます。
RTGS(即時グロス決済)システムとは
RTGS(即時グロス決済)システムとは、一言で言えば、決済指図を1件ごとにグロスで即時に決済するシステムのことを指します。RTGSは、Real Time Gross Settlementの略です。押さえておくべきポイントとしては、
- 時点ネット決済と異なり、ある金融機関の不払いがどの金融機関への支払いの失敗であるかが必ず特定され、システミック・リスクの大幅な削減が可能
- 各国の中央銀行において、決済システムのRTGS化が進められており、いわば「国際標準」として機能している。
- DTNS(時点ネット決済システム)はネット決済システムであり、受払いの差額であるネットポジションが決済される。また、時点決済システムであり、1日に1回、営業日の終わりに決済される。
などが挙げられます。
日銀による次世代RTGSプロジェクト
日銀による次世代RTGSプロジェクトとしては、
- プロジェクトA
- プロジェクトB
が存在する。プロジェクトAにおいては、日銀ネットに流動性節約モードが追加された。(2008年10月)プロジェクトBにおいては、3つの決済システムに分かれていた「大口決済」を新日銀ネットに集約化した。具体的には、
- 「外為円決済システム」からの集約化(2008年10月)
- 「全銀システム」の大口(1億円以上)の集約化(2011年11月)
が挙げられます。
RTGS×海外事例
欧米におけるRTGS化の事例としては、
- Fedwire(米国)
- RIX(スウェーデン)
- EIL-ZV(ドイツ)
- SIC(スイス)
- TARGET(EU)
が挙げられます。また、アジアにおけるRTGS化の事例としては、
- 韓国(BOK-Wire)
- タイ(BAHTNET)
- 香港(CHATS)
- 豪州(RITS)
- シンガポール(MEPS)
が挙げられます。